教えて持田さん!

Column

こういう発見って、よくあることですか?

もし今まで「正しい」と思っていたことが、突然ひっくり返ったとしたら、どう感じますか。裏切られた、と思うでしょうか。それとも、世界が少し広がった、と思うでしょうか。

地質の新発見は、世界中で毎年起きています。その意味では珍しくない。ただ今回の浦幌の出来事は、少し違う種類のことだと私は思っています。

1986年、山形大学の研究チームが浦幌の地層をK/Pg境界として発表しました。当時の技術と知識で判断した、誠実な研究です。博物館はその成果をもとに展示を作り、来館者に伝え続けてきた。40年間です。

ところが2026年、最新の手法で調査し直したところ、本当のK/Pg境界は川流布川の上流にある別の地層だとわかりました。40年間「これだ」と思っていたものが、違った。

これを「間違い」と呼ぶのは正しくないと思っています。40年前の研究者が不誠実だったのではなく、時代の技術がまだ追いついていなかっただけです。科学は「一度で正解を出す」ものではなく、「何度も確かめ直して、少しずつ正しくなっていく」ものだから。

翻って、あなたが今「正しい」と思っていることも、いつか更新されるかもしれない。それは怖いことでしょうか。私には、そうは思えないのです。40年かけて更新された浦幌の地層が、今も変わらずそこにあるように、積み重ねてきたものは消えない。ただ、解釈が深くなっていくだけです。

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