教えて持田さん!
Column
「最後のアンモナイト」とは?
この写真は、「最後のアンモナイト」がみつかったときの、博物館講座のポスターです。
「最後のアンモナイト」と聞くと、地球に残った最後の一匹のように思えるかもしれません。けれど、化石を見て、最後に生きていた一匹を特定できるわけではありません。この呼び名には、見つかった地層の年代が関わっています。
浦幌では、茂川流布の、かつてK/Pg境界と考えられていた地層の近くから、アンモナイトの化石が見つかっています。このアンモナイトが、いまのところ、北半球で見つかった全アンモナイト化石の中で、もっともK/Pg境界に近い地層からみつかったものとして紹介されてきました。K/Pg境界にもっとも近い・・・つまり絶滅寸前の個体・・・だから「最後のアンモナイト」と呼ばれているのです。
アンモナイトは海に暮らしていた生きもので、現在の生物でいうとタコやイカなどの「頭足類」の仲間です。ちなみに、よく似た「貝」は腹足類といって、海の底を這いつくばって進みますが、「頭足類」は殻に空気を溜めておく層があり、それによって浮くことができ、泳ぎます。
アンモナイトは、約6600万年前の大量絶滅で姿を消しました。その終わりの時期に近い化石は、絶滅の前までどのようなアンモナイトがいたのかを調べる資料になります。
ただし、ここで一つ、お伝えしておかなければならないことがあります。新しい研究によって、従来K/Pg境界としていた地層の位置づけが変わりました。すると、その近くで見つかったアンモナイトについても、境界との関係をあらためて確かめる必要があります。今後このアンモナイトに対する評価も変わっていくかもしれません。
今のところ、博物館ではこの呼び名での紹介を続ける予定です。新しい境界との関係については、研究者に確認しながら説明を整えていきます。
展示でこの化石を見たら、殻の形に加えて、「どこから見つかったのか」という説明にも目を向けてみてください。一つの化石を、地層と一緒に見る面白さがあります。
9月27日まで。
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