教えて持田さん!
Column
K/Pg境界を調べる手がかり、「有孔虫」って何?
恐竜が絶滅したころの地層を調べるのに、小さな生きものの化石を使うことがあります。その一つが「有孔虫」です。名前に虫とついていますが、昆虫の仲間ではありません。一つの細胞で生きる生物で、殻を持っています。肉眼で目立つ化石とは違い、岩石の中から探し出すところから仕事が始まります。
有孔虫には、海を漂って暮らすもの(浮游性有孔虫)や、海底で暮らすもの(底生有孔虫)がいます。1980年代に茂川流布の地層を研究したときにはmこの浮游性有孔虫を手がかりとしまました。この度の発見では、浮游性有孔虫と底生有孔虫の両方が検討されています。
有孔虫には、丸い部屋をつなげたような殻や、渦を巻くような殻を持つものもいます。小さくても、よく見ると形はさまざまです。研究者は、そうした細かな違いを双眼実体顕微鏡で確かめ、種類を決めていきます。なぜ小さな殻から地層の年代を考えられるのでしょう。
生物の種類によって、生きていた時代が違うからです。どんな種類の有孔虫が、どの地層に含まれるかを調べ、別の場所でわかっていることと比べていきます。一つの種類だけで決められない場合もあり、いくつもの種類の組み合わせや、上下の地層での変化を確かめます。
ただ、有孔虫を一つ見つければ、その場で境界の位置が決まるわけではありません。高嶋教授たちは、周辺の地層について、古地磁気分析やオスミウム同位対比などいくつもの分析を重ね、境界の位置を絞り込んできました。有孔虫がどの判断に関わったのかも、研究の順序に沿ってご紹介したいと思います。
写真をご用意できたら、有孔虫の姿もご紹介したいと思います。名前から想像した姿と、比べてみてください。